「石窯mini」は、ただの調理器具ではなく、職人が丹精込めた工芸品です。一見シンプルに見えるこの石窯には、素材選びから仕上げに至るまでの細かな工夫が詰まっています。神奈川県川崎市の工房で製作しています。今回は、石窯miniの制作過程で職人が特にこだわる「素材」と「技術」についてご紹介します。
1．素材の選定：耐火コンクリートと水分量の調整
石窯miniの製作には、特別に選ばれた「耐火コンクリート」を使用しています。耐火コンクリートは高温にも耐え、蓄熱性に優れた素材ですが、その特性を最大限に引き出すには「水分量の調整」が重要です。この水分量が少しでもズレると、窯の耐久性や蓄熱性に影響が出るため、職人は微妙な水分調整に細心の注意を払います。
また、温度差のある環境でも安定して使えるよう、素材が適切な厚みで均一に固まるよう、毎回慎重に工程を進めています。これにより、料理が均一に焼き上がり、いつでも最高の焼き加減が実現できるのです。
2.タイル貼りと漆喰塗りの難しさ
石窯miniの美しい外観を生み出しているのが、タイル貼りと漆喰塗りです。タイル貼りは、ただ貼るだけでなく、色合いを考え均一に並べることで見た目の美しさを実現しています。各タイルの間隔を揃え、隙間が出ないように調整するのは至難の業で、熟練した職人の技術が欠かせません。
さらに、目地入れも重要な仕上げ作業です。目地に使用している漆喰は自然素材であるため、塗り方や乾燥状況によって質感や色味が微妙に変わります。特に、凹凸のない滑らかな仕上がりを実現するには、経験と技術が求められ、職人たちはミリ単位の精度で調整を行います。
3．仕上げ工程の丁寧さ：一つ一つを丁寧に仕上げる
仕上げの段階では、表面の細かな磨きや角の調整など、手作業で丁寧に仕上げが行われます。すべての石窯miniは、職人が最後の仕上げを丁寧に行い、どの角度から見ても美しく、使いやすい状態で仕上げています。この工程によって、高品質な石窯が完成します。
4．手作りならではの独自性
大量生産にはない手作りの良さは、石窯miniの表面の風合いや、ひとつひとつ微妙に異なる仕上がりからも感じられます。手作りだからこそ、少しずつ異なる表情があり、それぞれがオンリーワンの存在です。使うたびに感じる職人の手のぬくもりは、石窯miniならではの魅力です。
まとめ
「石窯mini」は、耐火コンクリートの選定からタイル貼りや漆喰塗りの技術、そして丁寧な仕上げまで、職人たちが心を込めて作り上げた工芸品です。見た目の美しさだけでなく、使うたびに、手作りの温かみを感じられるこの石窯で、家族や友人との特別なひとときをお楽しみください。
